【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

未知なる深海へ 高井 研 =026=

2018-05-01 06:15:23 | 浪漫紀行・漫遊之譜

〇◎ 私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

 青春を深海に掛けて=高井研=    

  第二話 JAMSTECへの道・前編   

◇◆ その3  国際ワークショップで撃沈 =1/3= ◆◇ 

前回まで: 1992年、大学院生になった高井研は“生命の起源に迫れる”かもしれない超好熱菌の研究にいそしんでいた。そこに舞い込んできた国際ワークショップの知らせ。8月、まだ名前しか知らない研究所JAMSTECに、世界の大物研究者が集結するという。それは、衝撃の1日だった・・・。

当時、ボクの所属していた研究室は、そこそこ研究費に恵まれていたようだが、「お金持ち」研究室というほどではなかった。そのため、大学院生に支給される旅費は1年に1回、学会発表の際に2万円だけというヘンなルールがあって、ワークショップには自費で参加しないとダメだった。

となると極貧学生のボクには、「青春18きっぷ」を使って普通電車で京都から横須賀のJAMSTECに行くしか手だてはなかった。

ワークショップの前日、同じ研究室に留学していたチリの女子学生パメラさんが、ボクの貧乏旅に便乗してきた。パメラさんといっしょに京都から横浜までゴトゴト鈍行電車で移動した。日本にやってきてまだ日の浅いパメラさんは、ボクと同い歳だったが既にチリの標準的お母さん体型をした女性で、覚え立てのヘンな関西弁を使うので、かなり濃厚な関西のオバチャン臭を漂わせていた。

そんなパメラさんとずっといっしょだったので、道中かなりイライラすることもあり、行きの旅はかなり疲れたのを良く覚えている。

余談になるがその後、パメラさんは6年近く京都大学の水産微生物学研究室に滞在し、博士号を取得すること(さらにボクにとって唯一の異性の親友)になるが、どんどん日本の若い女性の標準的体型に近づき、キレイになっていったのにはびっくりした。「生物の環境適応」をまざまざと観察することになった。どーでもいいですね、この話。

10時間以上の電車旅で、心底グッタリしていたボク達は、次の日の朝7時に待ち合わせの約束をして横浜駅で別れた。ボクは宿泊代を浮かすために、さらに電車に乗って東京、駒場にある友人宅まで行かねばならなかった。グッタリ疲れた。そして、疲れがとれないまま、次の日の早朝、JAMSTECに向かった。

当日も、それはそれは暑かったのを覚えている。ボクらはJAMSTECが、最寄りの駅から5kmも離れているのを知らずに、タクシー代をけちるため、暑い中トボトボ歩いていった。

それを愚痴りだしたパメラさん。 その愚痴を聞いてムカムカしながら、睡眠不足と暑さで気分最悪のボク。

その目に映った、横須賀市追浜(おっぱま)の街は、なんか工場ばかりの煤けた「魅力ゼロの街」だった。「サイテーや、JAMSTEC! 周りに工場しかないやん。こんな下町っぽいところで絶対働きたくない」

それがボクの第1印象だった。

でも、ようやくJAMSTECにたどり着き、門の中に入ると、いきなり目の前に海がドーンと開けて三浦や房総の緑豊かな景色が現れ、とても心地よい風が流れてきた。 「うん? 結構景色いいなー。頼まれたら働いてやってもええかも」 それが第2印象。

そして、ワークショップが始まった。ほとんどがおっさん研究者で、学生はボクらと東京大学海洋研究所(現大気海洋研究所)の大学院生ぐらいだった。 生まれて初めて参加する国際ワークショップは、ドキドキしまくりで楽しかった。論文で見たことのある外国の研究者をナマで見ることができて、口には出さないが心の中で「キャーキャー」と叫んでいた。

光の届かぬ海底世界に、」人類が求める宝が眠る

現役パイロットが語る、海底での仕事とは?(1/2)

はじめに「しんかい6500」の前潜航長である、海洋工学センターの吉梅剛さんに話を聞いた。吉梅さんはこれまで、潜航回数300回を超えるベテランのパイロット。「しんかい6500」を自在に操るためにはシステムや構造を熟知する必要があり、自ら整備も行っている。取材当日は偶然、「しんかい6500」が5年に一度の整備期間中で、貴重な骨組み状態の姿を見ることができた。

――「しんかい6500」では、何名ほどの人員で探査に行かれるのでしょうか?

吉梅: コックピットに乗組員が搭乗しますが、基本的にパイロット2名と研究者1名、計3名が定員です。かなりコンパクトなので、大人3人で乗り込むと、足を伸ばしてくつろぐのが難しいほど狭い空間です。

――思っていたより、狭い印象です。6,500メートルの海底まで潜っていくことを考えると、ワクワクするような、怖いような…。

吉梅: 最深6,500メートルまで潜航するには、所要時間が約2時間30分。水深200mを超える深海では、太陽光が届きませんから、毎分約45メートルのスピードで暗闇の世界を潜っていきます。ただ、ずっと漆黒の闇かというとそうでもなく、ときおりプランクトンなどが発光し、ぶつかって光がはじける様子などが見られて非常に神秘的です。海底に降りてからは、7つの投光器で周囲を照らします。ひとつで自動車のヘッドライト3〜4個分の明るさに相当するくらい強力ですが、投光器すべてを起動させても、視界は10メートルほどです。

――その光だけを頼りに、探査を行うのですね。周囲の様子は、どうやって確認するのでしょうか?

吉梅: コックピットの前方と左右に、合計3つの覗き窓がついており、そこから深海の様子を肉眼で観察できます。窓は透明度が高いメタクリル樹脂でできていて、円錐台の形状をしています。厚さは約14センチあり、これを船体の外側からはめ込むと、深海の水圧でぴったり窓枠に密着するようになっています。

また、海底にいる生物や、岩石を実際に採取するときには、「腕」であるマニピュレーターを使います。水中であれば約100キロまでのものなら持ち上げることが可能です。

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 : 「しんかい6500」完成25周年記念潜航

 https://youtu.be/CjguHZZ28Ps

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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